第109号 2026年2月1日号
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1面 クラウド活用「手入力禁止」で変わる会計事務所
クラウド会計は、会計事務所の業務を本当に効率化できるのか。
Windows版会計ソフトの普及に長い時間を要した税理士業界では、クラウド会計についても「使いにくい」「効果が見えにくい」との見方が根強かった。
一方で近年、業務の標準化と「手入力禁止」を徹底することで、生産性を大きく高める会計事務所が現れている。
クラウド活用は、顧客対応のための“守り”から、事務所経営を変える“攻め”の段階へ移行しつつある。
業務構造の転換に成功した事例から、クラウド活用の本質を探る。
2面 会計事務所の福利厚生にオンライン診療
会計事務所では、職員の健康管理が個人任せでは済まされない経営課題となりつつある。
繁忙期の長時間労働や通院による業務ロス、メンタルヘルス対応など、現場の負担は年々大きくなっているからだ。
こうした中、オンライン診療やストレスチェックを福利厚生として導入し、職員満足度の向上と採用力強化を同時に図る動きが広がり始めた。
アンドエルの法人向け健康支援サービスは、健康管理と法令対応を一体で支援する仕組みとして注目されており、福利厚生が会計事務所経営の新たな武器になりつつある。
3面 「AI-OCR」の自社開発をやめた税理士の選択
インボイス制度や電子帳簿保存法への対応を背景に、会計事務所が扱うデータ量は急増している。
一方で、電子化やクラウド化が進んでも、「保存して終わり」で業務や付加価値創出につながっていないケースは少なくない。
こうした中、SoLaboが開発した「TaxSys」は、AIの高度化や自動化を追うのではなく、データをどう整理し、業務につなげるかという設計思想を重視する。
仕訳の自動判別をあえて行わず、「事実データを正確に整える」役割を限定する姿勢は、税理士の責任領域を守る発想でもある。
AI時代における税理士業務の在り方を変える。
4面 生成AIはプロンプトで差がつく
会計事務所における生成AI活用は、徐々に広がりつつある。
しかし、「検索の延長」にとどまる使い方や、単発の質問だけでは、生成AIの力を十分に引き出すことはできない。
重要なのは、AIに何をさせたいのかを整理し、前提条件や制約を含めて指示する“プロンプト設計”だ。
紙面では、経営支援に生成AIを活かすための基本的な考え方と、面談の場で実践できる具体的な活用方法を解説する。
5面 辻・本郷グループ上場。黒仁田社長に聞く会計事務所へのDX支援
会計事務所のDX支援を巡り、業界は転換点を迎えつつある。
辻・本郷ITコンサルティングはこのほど東証に上場し、全国の会計事務所と連携しながら、DX支援を「競合」ではなく「共創」で進める姿勢を明確にした。
同社は特定のITツール販売に依存せず、業務改善からシステム導入、BPOまでを一体で支援。顧問先の課題解決を裏側から支える“黒子”としての役割を掲げている。
上場の狙いと今後の展望について、黒仁田社長に聞いた。
6面 会計事務所M&Aの現実
会計事務所の高齢化や後継者不足を背景に、M&Aは年々増加している。
一方で、譲渡価額の算定根拠が十分に示されないまま交渉が進むケースも多く、売り手・買い手双方に不安が残る場面は少なくない。
年間売上高だけで価格が決まることへの違和感や、投資回収に要する現実的な時間感覚など、M&Aの現場には理想と現実のギャップが存在する。
それでも、職員の雇用や事務所の将来を見据え、M&Aを選択する税理士は後を絶たない。
この選択において、何を最優先すべきなのか。
7面 クラウド会計移行で残業激減
「不夜城」と呼ばれ、繁忙期には月90時間を超える残業が当たり前だった伊藤会計事務所。
それが、クラウド会計への完全移行と業務標準化により、残業時間を平均9時間まで削減した。
特別なITスキルではなく、工数の可視化や手入力の原則禁止、地道なルール整備を積み重ね、
月次処理の67%が2時間以内、顧問先の黒字率は95%に到達するなど、成果は数字として表れている。
この改革は、他の会計事務所にも再現可能なのだろうか。
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