クローズアップインタビュー

インタビュー

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顧問先から信頼を得る賢いビジネスカード利用術

平賀会計事務所
所長・税理士 平賀大二郎氏

経理合理化は顧問税理士の務め。ビジネスカード導入はその動機付けに最適

経費の支払いや煩わしい現金管理から解放されるなど、企業への経理合理化策の面からもメリットが大きいビジネスカード。
カード導入の推進役となっている税理士の指導方法も様々だが、経費面の“公私混同”を防ぐための意識付けに、「Visaビジネスカード」の導入を推奨しているのが平賀大二郎税理士(東京・品川区)だ。
顧問先との良好な関係維持のためにも「ビジネスカードは欠かせないアイテム」と位置付ける平賀氏をクローズアップしてみた。

2012年08月01日

「Visaビジネスカード」の必要性をどう感じていらっしゃいますか?

うちの事務所でも、今ではほとんどの経費がカード決済です。
コピー用紙や文具などの消耗品、インターネットのプロバイダーやホスティング費用、出張の際の旅費交通費等はもちろん、書籍やDVD、パソコンのソフトウェアなども、ほとんどがネットで揃えられますからね。
仕事上、ネット通販で商品を購入する際には、オンライン決済が便利だからカードは必需品です。
また会議費や交際費のために現金を持ち歩くこともなく、ビジネスカード1枚で済ませられるのも、今はスマートでクールだと思います。

特殊な場合を除けば、雑費、消耗品費から交際費、旅費交通費、通信費、新聞図書費、水道光熱費に至るまで、現在では、ほとんどカード決済ができます。
顧問先の経営者には、細かい管理業務の軽減と効率化が図れ、使ってから実際に支払うまでの猶予も生じる点では、小口の資金繰りと同じことです。
そういう意味で、Visaビジネスカードはオススメですね。

ではなぜ、様々なビジネスカードがある中で、顧問先に「Visaビジネスカード」の利用を推奨するようになったのか、そのきっかけをお話しください。

われわれ会計事務所(税理士)は個人事業ですから、私も当初は個人のクレジットカードしか持っていませんでした。
プライベートなものも、事務所としての必要経費も1枚のクレジットカードで済ましていたので、あとから領収書を整理して経費を区別するのが大変でした。
これでは時間も効率も悪いですから、顧問先に指導する立場として自らを改める必要を感じ、Visaビジネスカードを持つことにしたわけです。

ビジネスカードを持ってから、事務所の経費を集中させることを意識しました。
文具や事務用品費、書籍を始め、出張のための旅費交通費、接待費、今では光熱費や携帯電話の通信費までビジネスカードで決済しています。
領収書との突合せも容易で、事務処理が数段効率良くなりましたね。
そして何よりも公私の区別を意識するようになったという実体験から、これは顧問先のお客様にも勧めようと思いました。

最近は、ネット決済の需要が大幅に拡大しており、顧問先に勧めるのであれば、信用があり、かつ幅広く使えるクレジットカードでなければなりませんから、国内はもとより、全世界で使える、そしてあらゆる分野で決済が可能なVisaビジネスカードを勧めているわけです。


顧問先と会計事務所、双方の業務効率化に貢献

具体的にどんな指導をされているのでしょうか。

今のような景気の低迷期では、中小企業、個人事業が管理部門に新たに人材を採用することは難しい。
人件費を上げずに固定費を維持するためには、業務の効率化しかありません。
われわれは顧問先の経営状態を把握していますから、具体的に数字と照らし合わせながら経費削減と売上アップを指導します。
その際、業務の効率化を図ることは必要不可欠ですから、私の経験も交えながらVisaビジネスカード導入を提案しています。
顧問先が進んでやる気持ちになってもらうために、その意識付けをしているわけです。

会計事務所が顧問先にVisaビジネスカード導入を勧めるメリットとは?

実は、Visaビジネスカードによって、顧問先の業務効率化はもちろんですが、会計事務所の方も効率化に繋がっているんです。
会計事務所では、経理担当のいない中小企業や個人事業の経理業務を代行するケースも多々ありますが、その都度これは経費なのかどうかを確認しなくて済みます。
また、領収書だけでは把握できない経費も、ビジネスカードの利用明細書で、いつ、どこで、何に使ったかがわかります。
いくら顧問税理士といえども、社長個人のクレジットカードのプライベートな履歴の中には見せたくないモノもあるかもしれませんしね(笑)。

確かにそうですね。経営者の方には、どんなきっかけで勧める場が多いのでしょう。また、手応えは感じておられますか?

実際にVisaビジネスカードを導入した経営者からよく言われることは、「公私混同がなくなった」「もっと早く使えば良かった」「私も楽になったけど、先生も楽でしょ」などです。中には、「若干の支払い猶予ができて良かった」という経営者も。
中小企業、個人事業者は日々の売上や資金繰りに苦しんでいる方も少なくありません。
ビジネスカードを利用すると、現金払いと比べ、毎月の支払計画が立てやすくなります。
業務の効率化に加え、短期間でも支払い猶予ができることは、資金繰りのメリットもあります。そういう理由で、本来の業務が忙しく、管理業務が疎かになりがちであったり、公私の区別が苦手であったり、そして資金繰りのメリットを感じている経営者に勧める場合が多いです。


税務調査で心証を良くするメリットも生まれる

Visaビジネスカード導入で、経費処理が大きく変わった点はありますか?

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顧問先の中には、経理や総務、人事等の業務までも社長が一人でこなしているところが意外に多く、その場合管理業務はおろそかになりがちなのは否めません。
本来の業務が優先されますから、書類やお金の管理は後手後手に回ってしまうこともしばしばです。
例えば、領収書を無くしてしまったり、領収書があったとしても、何に使ったものなのかが分からなかったり、帳簿と現金が一致しなかったりと、後で調べたり、探したりしていると、結果として管理業務に倍の時間を費やしてしまうことになったりするんですね。
中小企業や個人事業の場合、経営者の公私混同が管理業務に支障を来たしてしまうことが少なくないのです。

また、仮払い・立て替え精算という、現金と伝票の手間のかかる経理処理がなくなれば、現金管理の心理的負担も軽減されます。
人件費のコスト削減、経理の合理化に加えて業務効率も高められるなど、“一石三鳥”の効果が期待できます。

なるほど。その他のメリットと言うと…

もちろん、自社で経理部門を持つ企業にとってもカードは有効です。
カード利用明細書で経費の使い道が一目瞭然ですから、例えば「今月は交際費を使い過ぎた」といった心理的な抑制効果を社長に与える意味においても、経営改善の一助にもなっているというのが実感です。

また、Visaビジネスカードの利用で忘れてならないメリットして、税務調査への対応があります。
個人カードとビジネスカードをしっかり使い分けていれば、経費面をチェックする調査官の心証は格段に違ってきます。
同族会社によくみられる“公私混同”は税務調査でよく指摘される問題ですが、ビジネスカード導入で会計の透明化が図れれば、税務調査も怖くありません。
ただ、利用明細書があるからそれが領収書の代わりになる、といって安心してもらっては困ります。
利用明細書は税務調査の際には完璧な証拠にはなりませんから、基本的に領収書をもらうように指導しています。

Visaビジネスカード利用による経理合理化が進展すれば、次にどんな指導面を充実させていくお考えですか?

われわれ税理士の役割は何も税務会計の分野だけでなく、中小企業経営者や個人事業者との共存共栄だと思っています。
経営者の夢を実現できるよう、売上アップだけでなく、時に厳しく経費の節減や節税対策等も指導しています。
私は現在、上場企業の監査役も兼任しています。
経営者の方の中には、上場を目標としている方も少なくありませんが、個人事業から中小企業、中堅企業、そして大企業へとステップアップしていく上で、効率化や安全性を考えた業務改善は必要不可欠です。
そのひとつのキッカケづくりにも、Visaビジネスカードの活用は一役かっていると思いますよ。

今後、Visaビジネスカードにどのようなサービスを期待されますか。

会計業界はIT化、デジタル化が遅れており、電子申告ができるようになったのもつい最近です。一部の税金の支払いにクレジットカードが利用できるようですが、またまだ認知度は低いですね。公共料金の支払いでカードの決済ができるなら、幅広い種類で税金もカードでの支払いができればいいと思います。

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