クローズアップインタビュー

インタビュー

5面 藤﨑社長

価値ある「わけなし」余剰在庫を再流通
仕入れ価格の「7gake(なながけ)」でマッチング

「顧問先の資金繰り改善指導にも有効。ぜひ活用を!」

(株)オークネット
代表取締役社長 藤崎 清孝氏

中古車を中心にBtoBに特化したオークション事業を展開する(株)オークネット(東京・港区、証券コード:3964)はこのほど、市場価値がある優良な在庫を抱える企業とそれを求める企業をマッチングする「余剰在庫流通プラットフォーム」(サービス名:7gake(なながけ))を開設した。一見、企業間取引の新たなサービスのようだが、顧問税理士が行う適正な「在庫指導」は企業の資金繰り改善にも役立つことから、新たなコンサルティングメニューとして活用できそうだ。そこで、藤崎清孝代表取締役社長に事業の狙いや税理士のメリット等について聞いてみた。

2019年06月17日

昭和50年3月法政大学社会学部応用経済学科卒業。同年4月中銀マンシオン株式会社入社、57年JBTV株式会社入社(旧 株式会社フレックスジャパン)、60年株式会社オークネット取締役システム開発部長就任後、同常務取締役、同専務取締役衛星通信部長を経て平成5年同代表取締役社長(現任)に就任。 

―まず、御社の事業、サービスについてご紹介ください。

当社は30年以上に渡り、BtoBに特化したオークション事業を展開して参りました。中古車をはじめ、バイクやブランド品、デジタル機器、医療機器、そして最近では不動産といった様々な商材を取扱い、売りたい企業と買いたい企業の仲介をオーションという形態で行っています。おかげ様で流通規模は約3,800億円にも達し、全国2万5千事業者の会員を擁する企業に成長しました。

―今回、新たに立ち上げた「余剰在庫」を流通させるプラットフォームは、これまでのオークションビジネスと何がどう違うのですか。

これまで手掛けてきたインターネットを活用したビジネスの方向性は変えずに、扱う商品群という枠組みを超えた企業間の流通サービスはないものかと考えた時に、共通する経営課題としての「在庫」に着目しました。余剰在庫、過剰在庫は企業経営の大きな悩みの種でもあります。当社が長年運営してきたBtoBプラットフォームのノウハウを活かしたインフラを提供することで、企業の課題解決のお手伝いが出来たらと考え、サービスを開始させました。

―サービス名の「7gake」は印象に残りますね。

ありがとうございます。「商品の仕入値の7掛けを目安に売却できる場」としたことから単純に「7gake」というネーミングにしました。7gakeで扱うのは市場価値がある商材に特化しており、いわゆる「B級品とか訳アリ品」は7gakeでは扱いません。在庫を処分価格で買い取るサービスは多く見受けられますが、まだ価値のあるものを「7gake」の価格で再流通させるサービスは唯一です。これまでは「売れるまで待つか」あるいは「処分」するしかなかった余剰在庫を、なるべく価値を保ったまま企業に再流通させる唯一の場が今回のプラットフォームでもあります。

―なるほど。「在庫」に対する価値の見直しという視点での、新たな概念を持ったこのサービスですが、売り買いの仕組みに特徴があるようですね。

はい。一般のネットオークションのように、誰でも参加はできません。当社が金融機関や物流業者、税理士法人など、企業と密接に関わっている団体や法人をパートナー企業として認定し、出品企業と購入希望の企業は、このパートナー会員企業の紹介を経てマーケットに参加できる仕組みです。つまり、クローズドな優良企業のコミュニティの中で、売り手・買い手双方がトラブルなく取引を可能にしている点に最大の特徴があります。

―取引に関する担保についてはいかがでしょうか。

こうしたビジネスマッチングの仲介役として、弊社が介在します。コミュニティの外部からは取引状況が一切見えず、出品者は匿名化されますので、既存取引先に知られることなく売買が可能です。また、「ブランドイメージの毀損につながるのでは」とした心配に関しても、指定された販路条件に合った買手候補企業を弊社や会員企業様が検索するため、事業に悪影響を及ぼさないセグメントに絞った流通が可能です。匿名、クローズドでの取引、信頼がおけるパートナー制度の3要素で流通ビジネスを担保しており、税理士の先生方の信頼性を崩すようなことはございません。

―このサービスの利用対象者として税理士法人に注目した理由とは?

何と言っても、多種多様な企業と接点を持っている税理士法人はパートナーとして適任であると考えたからです。認定パートナーは別途契約が必要ですが、登録は無料です。税理士法人の顧問先の中から、余剰在庫について相談があれば7gakeを提案していただき、買いたい企業があれば出品案件を紹介して頂きたいです。場合によっては当社が購入候補企業に直接連絡を取ることも可能で、極力負担が掛からない仕組みとしました。


認定パートナー税理士にとっても手間なしでメリットも

―認定パートナーとなる税理士法人にもメリットがありますよね。

ご承知のように、余剰在庫は管理コストやキャッシュフロー等に悪影響を及ぼし、最後はいわゆる「損切」となるシーンが多く見受けられます。同じ損切でも「通常販売と合わせて7gakeで併売する」ことで「損切の前倒し」を視野に入れ、在庫の回転率向上、キャッシュフロー改善をサポートすれば、顧客からの信頼が得られます。「在庫が溜まっており、資金が滞留している」という顧問先企業の相談に対しても、このサービスを先生方のコンサルティングツールとして活かせ、資金繰り改善を提案されている税理士法人にとって、在庫問題への課題解決にも繋がります。そのほか、売買成約時には成功報酬として規定の手数料収入が得られるというメリットもあります。

―商談に至った際に面倒な手間はかからないのでしょうか。

商談結果のフィードバックや決済代行、アフターサポート全般についても弊社サポートデスクが担当します。サービス開始後、問い合わせも増えており、出品に至るケースも出始めています。

―最後に、税理士らにメッセージをお願いします。

資金繰り悪化の要因の一つに在庫管理の悪さが指摘されますが、決算の事前検討会などの場面において、顧問という立場からこのサービスをご提案いただき、企業収益の向上に役立てて頂ければと思います。 まずは、商材を問わず、在庫換金シーンにおいてお困りの企業にお心当たりがあればご相談下さい。

インタビュー一覧へ戻る

TEL:03-6261-6315 FAX:03-6261-6316

メールでのお問い合わせ

  • Zeikaiメルマガ
  • トップページ
  • 税界タイムス
  • クローズアップインタビュー
  • ゼイカイOnline Shop
  • 日本の会計人
  • 手技療法会計人会
  • マンガ事務所案内作成
  • お問い合わせ

電子帳簿保存法検定

11ステップ無料オンライン動画講座

銀行融資相談士

資産税実務2023

時代が求める金融に強い税理士になる!! 金融税理士 アドバイザー

Dailyコラム 顧客先向け情報配信サービス