クローズアップインタビュー

インタビュー

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顧問先の「資金不足」解消の特効薬とは……
売上より利益上げる指導に会計人の出番


NBCコンサルタンツ株式会社(本社=東京・新宿区)
取締役会長 税理士 野呂 敏彦 氏


「社長は会計事務所に期待していない。しかし、不満を言える相手は会計事務所しかいない―」。会計事務所と顧問先との関係性を表す例えだ。であれば、赤字経営や事業承継に悩む企業が増えている現状を熟知しているはずの会計事務所ができる経営指導とは何であろうか。
その答えは「顧問先の資金不足を解消させる指導術にあり」と断言するのが、NBCコンサルタンツ(株)の創業者で取締役会長の野呂敏彦税理士。これまでに4千社以上に〝NBC式資金改善術〞を施し、結果、9割以上の企業の資金を改善させた実績を誇る野呂税理士に、「会計事務所だからできる経営指導とは何か」について聞いてみた。


税理士 野呂 敏彦 氏 プロフィール


昭和20年生まれ。税理士として経営者の参謀となり企業改善をすべく、昭和62年にNBCコンサルタンツ(株)を設立。「縁のあった会社は、必ず成功へと導く」の強い信念のもと、一般社団法人社長の夢を実現する支援センターを設立し、心の通うコンサルティングを展開。全国各地の中小企業経営者から圧倒的な支持を得ている。同時に、顧問先の資金不足を解消させる指導術の普及活動を展開し、“会計事務所にしかできないコンサルティング”を広く提唱している。

2018年06月19日

ー現在の会計業界について、どのように感じていますか?

顧問先の減少、顧問料の値崩れ、収益性の悪化等をもたらしている最大の要因は、決して業界内の過当競争ではなく、顧問先への支援の品質が何も変わっていないことにあると捉えています。つまり、顧問先は税理士が行う「過去の数字の集計」にどれほどの価値があるかに疑問を持ち始めており、単なる集計のみであれば、報酬の安い事務所を求めるのは当然です。そうした状況に置かれながらも、「何も変わらない税理士」がそこに存在します。会計事務所ビジネスにおける顧問料という「固定収入基盤」。それが事務所を変えたいとする未来展望への足枷となっているのは事実で、とても残念に思っています。

ーではこれらの問題から脱却するための根本的な考え方については。ー

一般的に会計事務所は、顧問先の売上アップのためのコンサルティングなどは苦手な分野です。私どもNBCの考え方は、単なる売上アップへの支援ではなく、売上を下げて資金を増やすことに注力することにあります。売上を下げれば会社リスクは減り、仕入・売掛金等の運転資金が改善されることで経費削減に繋がり、結果的に資金は増えます。つまり、利益と資金を同時に改善する経営手法で、前提にあるのは「企業を倒産させない」という企業理念です。会計事務所に求められるのは、「計数」を使った経営指導です。資金指導のポイントは売上依存ではなく、管理で資金を増やす仕組みづくりであり、この分野は事務所業務の延長線上にあるはずです。

ーその指導法は会計事務所に理解を得られやすいですか?

例えば、「利益が生まれたのに、なぜ、資金が減るのか?」「勘定合って銭足らずの経営」になった理由を顧問先にどう説明されますか?そうした疑問に明確に答えるには、資金改善術を学ぶことが重要です。経営者が期待するのは損益ではなく、資金、売掛債権、借入金などで、社長を喜ばせたいのなら、毎月1日に先月の利益を報告するだけでも効果があります。
「損益法ではなく、”財産法”で資産・負債を管理することで毎月、資金を増やす対策が打てる―」。この独自の経営手法はすでに4千社以上の企業に導入し、9割以上の改善効果を残すことができました。この経営指導をあまり難しく考えずに、まずはチャレンジして頂きたい。計数を活かして利益と資金の両方を確保する経営指導は、会計事務所にしかできないからです。多くの企業が改善できない原因は、社長と役員に計数に基づく共通の危機感が乏しいことにありますから、経営幹部とともに事務所主導で、月次決算から業績検討会、決算予測による指導を実施するだけで、相当な効果があると断言できます。



計数を活かした資金指導が事務所の差別化に

ーつまり、計数を活かす指導こそが会計事務所ができるコンサルティングであり、それを実践することで事務所の差別化も図れると。ー

はい、その通りです。とくに、中小・零細企業における計数管理は黒字企業となる第一条件。勘や経験に基づいた意思決定を行うのではなく、客観的な数字を根拠として分析・評価し、対策までの意思決定を的確に行うために必要な計数を意識した仕事観に転換させることが重要です。財務会計のように把握すべき数値が決まっている訳ではありません。会計事務所が、利益と資金を増やすために、どんな計数に基づく経営指導を行えば黒字経営に寄与できるのかといった踏み込んだ指導を行えば、信頼感も増します。当然、資金指導は事務所の差別化にもつながります。

ー資金指導された企業のビフォーアフターについて教えて下さい。ー

例えば、このままだと半年後に資金ショートしますよと、顧問税理士から宣告された『街の自動車屋さん』。約3億円の年商に対し、借入金は総額4億円以上。債務超過で支払い利息だけでも年間1,300万円以上という危機的状況にある企業に、約8ヶ月間かけて徹底した資金改善指導を実施。その結果、自己資金は約1,700万円増加。社長に就任以来、初の営業利益3,000万円超を達成と激的に改善した事例があります。
そのほか、年商10億円のキャンピングカー製造・販売会社においては、2年間で1億円近い資金改善に成功した例も。特別なコンサルティングを施したわけでなく、債権の回収スピードを早めるなど基本的な改善目標から手掛けた結果、会社の雰囲気が大きく変わり、5年後には売上30億円という目標を掲げるまでに成長し、金融機関からも一目置かれる存在となった事例もあります。NBCでは、年1回の『資金改善大賞』で成績優秀企業を表彰し、企業へのモチベーションを高めています。


クラウドソフトの活用で顧問料に付加価値を

ー資金指導にはツールが必要となります。

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ここ5年近くの資金指導の実績とノウハウをベースに、このほど“利益”を確保するための計数管理ツールであるクラウドツール「瞬間くんⓇ」を開発しました。これにより、試算表を作成することなく翌月1日に利益・資金・運転資金の3要素が把握できます。企業にとっては予実の管理が容易にでき、資金の増減、またその要因も一目でわかることで、決算前に対策が打てることが最大のメリットです。
借入分析システムも組み込んだこのクラウドツールは、計数を基本にした「管理手法」を母体に、会計事務所の職員でも資金改善の指導がスムーズに抵抗なく行えます。また、クラウドのメリットである顧問先企業とのデータ同期機能により、リアルタイムな指導も可能です。顧問先の資金不足を解消させて、利益を生む仕組み作りに関心がある税理士にぜひ、活用していただきたい。

ー利益と資金の状態が瞬時にわかる「瞬間くんⓇ」の導入で得られる事務所のメリットとは?

まずは、顧問先とのコミュニケーションツールとしての活用を手始めに、社長や幹部の意識改革からスタート。資金を増やすことと、資金を回すことの境界線が曖昧になっている経営者がほとんどなので、ツールを使ってその状況に気づきを与えることができれば、関心は集まります。そこからの指導領域については、通常の顧問料にプラス5万円の付加価値をつけることで、会計事務所の生産性も高まります。決して大げさな指導法ではなく、システムを使えば現在の陣容で取り組めるのが最大の特徴です。

ー会計事務所への周知方法について。

7月17日(火)13時から、NBCコンサルタンツ本社で「瞬間くんⓇ」を活用した資金指導の説明会を開催します。実際の導入・活用に際してはシステム研修や営業現場においての実地研修など、全4回の勉強会も予定されており、運用面のフォローアップも万全です。また、クラウドツール「瞬間くんⓇ」については、現在、IT導入補助金の申請を行っており、顧問先に資金指導をする提携会計事務所の輪を拡げていきたいですね。

ー最後に税理士へアピールをどうぞ

資金指導は会計事務所の大きな差別化戦略でもあり、高付加価値指導と新規顧客開拓には最良なビジネスです。経営者が欲しいデータをタイムリーに提供できれば経営判断もしやすくなり、解決の糸口もつかめる。利益率改善、運転資金改善、経費削減の3つのポイントを押さえた資金改善の提案ができれば、事務所自体の改革は達成できると確信しています。

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