クローズアップインタビュー

インタビュー

44号 菅藤代表

ベンチャー最前線
会計事務所の記帳の常識を変える「STREAMED」
煩雑な入力作業の自動化で次世代のアウトソーシングサービスを

(株)クラビス 菅藤 達也代表取締役

                                                                                              

電子帳簿保存の規制緩和を見越し、この市場シェアを狙うベンチャー企業の動きが既に活発化している。(株)クラビス(東京・渋谷区)が開発した「STREAMED(ストリームド)もその代表例だ。クラウド経費管理アプリとして、スマホやスキャナで紙の領収書を取り込むだけで仕訳が自動化されるツールで、企業版に続き、確定申告後には「会計事務所プラン」がリリースされる。「会計事務所の記帳の常識を変える」というキャッチフレーズに込められた想いなど、菅藤達也代表に聞いてみた。

経費精算の効率化を図るクライドのアプリ開発のヒントとは・・・

2015年02月01日

商品開発のきっかけからお話しください。

もともとは、東京とシンガポールを中心としたソフトウェア受託開発を行っていましたが、シンガポールの会計士との会話から、会計分野における紙からの煩雑な入力業務は世界中での共通課題ということを知りました。確かに、自分も経費精算は大嫌いな業務のひとつですし、それが世界中で同じような状況だとすると、そこに解決の意義を感じました。 
その会計士との会話がヒントになり、グローバルな視点で何とか企業の間接部門の非効率を解決できないだろうかと考えました。シンガポールは、アウトソーシングが上手な国。自分自身もアウトソーシングとITの融合が得意分野。「STREAMED」のアイデアはこのシンガポールから生まれました。当初は、英語版で開発し、シンガポールでテストマーケティングしてアメリカやヨーロッパ市場を攻めようと考えていました。しかし、すぐに日本でも強いニーズを感じ、まずは日本のお客様にフォーカスすることにしました。

日本市場のリサーチについては。

日本の会計分野のアウトソーシングは欧米と比べてまだ潜在的。日本ではOCRで紙の領収書等をデータ化するというサービスが存在していましたが、日本語は機械での解析が難しく、そこにブレークスルーのカギがあると感じました。ならば、低いオペレーションコストで、書類をスキャンしたらいつのまにかデータ化が完成しているという究極のシステムを世に送りだしたいと、2013年10月からアプリ開発を開始しました。

その結果、誕生したのが中小企業の経費精算を効率化できるクラウドサービス「STREAMED(ストリームド)」ですね。

はい、経費の記録を自動化することで、個人事業主や中小企業のビジネスパーソンの経費精算の時間を短縮できるクラウド経費管理アプリです。スマホやスキャナで紙の領収書を取り込むだけで、自動的に入力仕訳をしてくれます。交通費も「駅すぱあと」との連携によって運賃検索して、簡単に記録できます。オペレーターが目で見てデータ化しているので、手書き領収書でも正確にデータ化できる点に特徴があります。

仕訳の自動化に独自のノウハウを構築

国内でチェックするとなるとコスト高になりますし、海外なら言葉等の問題も出てきます。

ご指摘の通りですね。私たちは当初からグローバルサービスを目指していたので、海外も含めたオペレーション体制を組むことはむしろ前提として捉えていました。前職の経験で、一度日本で完結してサービスを組んだ後に海外に輸出することの難しさを理解していたので、そこは最初からこだわっていました。しかし、海外ですとトレーニングや管理にコストがかかる。それを改善するために独自のアイデアで仕組みを作りました。簡単にご説明すると、1枚の領収書の記帳作業を「単純作業」と「判断」に分解し、単純作業を更に数字入力と日本語入力に細分化し、それぞれ異なるスキルのオペレーターが融合してひとつの業務が流れるシステムを作りました。人に依存する「判断のブレ」は生産性を下げる原因となるため、なるべくパターン化するために独自の仕訳学習エンジンを構築し、オペレーターが何度も同じ判断を繰り返さなくても済むような仕組みを作りました。このように要素分解をすることで、必ずしも全ての作業を人件費の高い日本で行う必要がなくなり、仕訳情報が集合知として蓄積され、使えば使うほど精度があがっていきます。

その仕組みはユーザーにもメリットがあるのですか?

支払先を自動でパターン化するため、何度も同じ確認作業を省くことができます。また、クラウドアプリなのでスマホやパソコンで情報を確認できますし、記録した経費はExcelで開いて確認、加工できます。また、経費データは会計ソフトに直接インポートできるようになっています。現在は弥生会計、クラウド会計ソフトfreee、MFクラウド会計、フリーウェイ経理、A-SaaSに対応しており、対応ソフトは今後も拡大していきます。

今度はその「STREAMED(ストリームド)」を会計事務所向けに販売されるとの事ですが。

昨年9月頃から会計事務所へのヒヤリングを実施し、試験的に導入しております。その一つが国内大手の税理士法人「辻・本郷税理士法人」で、実際にご利用いただくことで気付いた課題をフィードバックいただき、開発に反映させています。また、個人事務所での試験導入おいても、入力のためにアルバイトを雇う必要がなくなり、一度使ったらもう手放せないと評価いただいています。

確申後に「会計事務所版」をリリース、自計化促進ツールに

発売が待たれますね。

44号 菅藤代表 (2)

ありがとうございます。「STREAMED 会計事務所プラン」の正式なリリースは、確定申告明けの3月末から4月頃を予定しています。会計事務所ならではの使用状況を考慮し、大量のデータ処理にも対応できるように仕様変更してあります。また、複数の顧問先のデータを個別に管理できる機能を追加しました。使い方はいたって簡単で、顧問先から預かった領収書をセットで提供するスキャナ(商品名:ScanSnap)で読み取るだけ。自動データ化が完了すると、ブラウザで領収書の画像と見比べながらチェックでき、データはCSV形式でダウンロードできるので、エクセルや会計ソフトにも取り込めます。また、顧問先ともクラウド上で同じ画面が共有できるようになっているので、将来は顧問先の自計化を促進するツールとしても展開していく計画です。また、価格も業界最安値を目指しています。

今は領収書しか対応していないのでしょうか。

第2弾として、銀行の通帳に対応します。既にベータ版は完成しているので今春にはリリース予定です。その後は、請求書、クレジットカードの明細など範囲を広げ、更に税務書類の電子保存に対応することで、会計のペーパーレスと自動化を実現させたいですね。

会計事務所にとってのメリットとは?

一つ目のメリットは付加価値を生みにくい入力業務を効率化できること。二つ目はその仕組みを顧客に提供することで、自計化ツールとして活用できること。三つ目は顧客の最上流からペーパーレスが実現できることです。更に、時間短縮で生まれた時間を既存顧客との面談や新規営業など、売上を作る活動に使えることです。このようにSTREAMEDは紙を前提とした既存の業務構造を変え、“顧客と会計事務所を物理的な制約から解放する”という点が最大のメリットではないでしょうか。

なるほど。顧客とのコミュニケーションを大きく変えるツールにもなりそうです。

その通りです。電子帳簿の規制緩和が打ち出される中、ペーパーレスを見据えた会計事務所経営を行うためにも、記帳代行の煩雑な入力作業を自動化してくれるこのシステムは、次世代の入力アウトソーシングサービスとして活用してもらいたいと願っています。

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