クローズアップインタビュー

インタビュー

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「女性を元気にする仕掛けでさらなるパワーアップを」

JP女性会計人フォーラム
代表 中島 加誉子税理士

会計事務所に勤務する女性スタッフを“女性会計人”と定義づけ、その資質を事務所経営の発展に活かすステージ創りをコンセプトに活動している「JP女性会計人フォーラム」。発足から3年が経過した現在、会員間のノウハウ共有や、研究・研鑽活動で一定の成果をあげ、活動の輪を拡げている。その一方で、会計業界における女性の戦力化の実現や対外的なアピールなどの課題も。さらなるパワーアップを求め、このたび新たな代表に選任された中島加誉子税理士に、意気込みを聞いてみた。


税理士 中島 加誉子氏 プロフィール


中央大学経済学部卒業。社会福祉法人専門会計事務所、外資系アパレル企業、コンサルティング会社を経て、平成16年OAG税理士法人に入社。同年、税理士資格を取得。平成28年 独立開業。不動産関連企業、 医療法人等を得意とし、上場企業から中小企業まで幅広く担当。また個人の資産家、事業主の税務顧問業務も行っている。近年は組織再編、事業承継の案件に多く関わる。税務専門誌への執筆、大手企業内の社員研修、外部セミナー講師等も精力的に行っている。

2017年06月15日

―女性の社会進出が進む中で、会計業界においても前線で活躍する女性が目立ってきましたね。

確かにそういう傾向が出てきたという実感があります。女性の管理職も増えつつあり、マネージャーやパートナーとして活躍するケースも珍しくなくなってきました。一方で、女性には結婚・子育て・介護等のライフイベントに影響されやすいといった固有の問題があり、その対応について事務所側では、残業時間の削減、フレックスタイムや時短勤務制度の導入など、いわゆるワークスタイルシフトへの取り組みが求められています。そこでの女性の働き方改革は、今後、事務所発展戦略の重要なファクターとして、ますますクローズアップされてくるでしょうから、JP女性会計人フォーラムとしてもこのテーマは深く掘り下げて取り組んでいきたいですね。



フォーラムの原点は、新しい事務所発展の戦略を女性の視点で創り上げること

―フォーラム組織発足から3年。これまでどんな活動をされてきたのでしょうか。

フォーラムが目指すのは、事務所経営を「攻め」と「守り」の両面から捉えて、新しい事務所発展の戦略を女性の視点で創り上げることです。「攻め」となる営業面の開拓では、いわゆる富裕層をターゲットにした資産税ビジネスの案件開拓に取り組んできました。「守り」の面では、女性の潜在的能力を事務所経営に活かすための活動を展開。社会保険労務士や弁護士、司法書士等の士業とも連携し、女性の戦力化サポートに取り組みました。定例会議ではこれまで、金融機関ルートを使った資産税営業開拓、民事信託を活用した相続対策、税務調査の対応、税務訴訟、マイナンバー、個人情報保護法への対応、事務所見学会など、幅広い分野で研鑽を積んできました。

―この5月に新代表に選任されましたが、率直な感想は。

フォーラムとの関わりは、平成26年4月の第1回定例会議にオブザーバーとして参加したことから始まりました。その時に強く思ったのは、税理士として独立開業してもこういうネットワークがあれば心強いということです。その後、事務所の独立開業にこぎつけることが出来たのも、フォーラムが後ろ盾にあったからこそと思っています。このたび、新代表に選任されましたが、友野由希子前代表が築いてくれた路線を継承しつつ、自分なりの特色を打ち出せていけたらいいな、と考えています。

―「女性が元気よく活躍できる環境づくりー」がモットーですね。

はい。会計業界にはまだ女性が少ないです。現在では、全登録税理士(76,493人)のうち、約14.5%(11,124人)を女性が占めるようになり、僅か数%程度だった数年間から比べてずいぶん増えてはいますが、もっと多くの女性が活躍してもいいと思います。企業と同じように会計業界においても、女性の多様な働き方を受け入れられるような環境づくりのメッセージを、フォーラムから発信してきたい。女性が少しでもリーダーシップを発揮するためには、まず女性が元気でなければなりません。情熱を持って女性が元気よく活躍できる仕掛けをつくっていきたいですね。


 

女性特有の“共感性”活かした相続・資産税ビジネスに活路

―なるほど。それを実現するために、女性だからこそのメリットを再確認して欲しいというわけですね。

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基本的に、会計事務所の業務は大変女性に向いていると思います。女性特有の共感性は営業面でも大いに活かせますし、親しみやすさでお客様から見た参入障壁を下げることにより、安心感や信頼感が生まれます。その共感型営業力とも呼べるパワーを発揮すれば、お客様の懐に上手に入り込める。そうした女性の強みを活かし、数少ない女性戦力を上手く活用することで事務所の雰囲気もガラリと変わってくる。間違いなく“お客様受け”も違ってくるはずです。顧客をグリップする力が発揮しやすい業務領域として、当面は相続・資産税ビジネスを突破口にしています。女性会計人に適した顧客層に対して、その強みを実践で活かしていけば、資産税関連業務や新規開業に付帯するよろず相談業務を獲得することも可能になるはずです。

―就任早々、いろいろ手掛けていきたい分野はあるとは思いますが、この資産税ビジネスへの取り組みでアイデアはありますか。

まずは、ビジネスの窓口となるWEBサイト「JP女性会計人コンサルティングサロン」の機能を高めて、より充実させていきたいですね。現在は、相続贈与・事業承継対策などに関するQ&Aおよび事例集といった情報コンテンツを掲載して、営業面のフォローをしています。対象は個人資産家・オーナー経営者、病医院経営者らで、アドバイスや提案業務を行うことで会員のビジネスに繋げていくのが趣旨です。ただ、せっかくの集客ツールもまだ上手く活かせていないと思われる面があり、より幅広く告知することで女性会計人会の存在をアピールしていきたいですね。女性会計人の強みを活かせる営業展開がしやすい土壌が生まれてきている今がチャンス。資産税ビジネスは女性会計人が活躍できるフィールドになってきたと実感できます。このほか、生命保険会社やハウスメーカー、地域金融機関等との業務提携先の開拓も積極的に展開していきたいですね。

「個人の力を相互補完するネットワークの魅力をより強調していきたい」

―同時に、会員相互のコミュニティづくりも重要ですね。

「JP女性会計人コンサルティングサロン」のサイトを、「内」と「外」の両面から上手く機能を発揮できるような仕組みに変えていこうと思います。フォーラムは、プロフェッショナルな士業としての研鑽も重要ですが、親睦・交流の場でもあります。事務所に戻ると女性は少数派で、所内で同性の相談相手がなかなか得られません。結婚や出産、子育が一段落した後での仕事など、同じ境遇にある女性共通の悩みを相談できる場としても、このフォーラムをもっと活用して欲しいですね。6月の定例会議では、「活躍する女性プロフェッショナル“仕事の十か条”」をテーマにスピーチさせていただきますが、女性が自信を持ち、元気になるための要素も今後のカリキュラムに盛り込みたいと思います。

―今後の抱負については。

女性会計人同志が事務所を超えて信頼関係の輪を拡げて活躍できるフィールドを目指すという創設時のコンセプトに沿い、個人の力を相互補完するネットワークの魅力をより強調していきたいですね。会計業界と隣接する生保や不動産、金融機関等から、講師を女性税理士に限定したセミナー開催のリクエストが増えています。人前で話せる女性税理士はとてもニーズがあります。そういう税理士を生むことにも挑戦していき、女性のアドバンテージを色々な場面で発揮していけるようにしていきたいですね。

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