クローズアップインタビュー

インタビュー

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活用しなければ損  IT導入の補助金

「予算措置100億円を講じて支援。税理士さん経由で情報提供を」
自由民主党 衆議院議員 自民党IT戦略特命委員長 平井 たくや氏

「顧問先アドバイスに最適。初期投資コスト負担減にメリット」
さくら中央税理士法人代表 安田信彦税理士

                                                                                              

IT 等のシステム・ツールを導入するための経費の一部を補助する制度があるのをご存じだろうか。
「サービス等生産性向上IT導入支援事業」がそれで、平成28年7月から施行された「中小企業等経営力強化法」を受け、平成28年度の第2次補正予算で補助金が交付される。自民党IT戦略特命委員長として日本のICT政策を主導し続けてきた衆議院議員の平井たくや氏による政策提言で実現したもの。
そこで、平井議員とITに精通する安田信彦税理士に、制度活用の視点について熱く語ってもらった。

2016年12月15日

安田 信彦氏(写真左)


東京税理士会 日本橋支部所属。
2010年東京税理士会主催情報フォーラム『税理士事務所IT化コンテスト』において最優秀賞を受賞。
毎月開催している事務所見学会では全国から参加する多くの税理士、経営者、ITシステム担当者に対してさまざまなソリューションを提案し続けている。

平井たくや氏(写真右)


1958 年香川県高松市生まれ。株式会社電通、西日本放送代表取締役社長を経て2000年、第42回衆議院選挙で初当選。以降6回連続当選。自民党総務・経産部会長、国土交通副大臣、衆議院内閣委員長を歴任し、現在は自民党IT戦略特命委員長、自民党サービス産業振興議員連盟会長、自民党Fintech推進議員連盟会長。サイバーセキュリティ基本法を議員立法で成立させ、マイナンバー制度を始め党のIT政策を主導している。

補助金のハードルを下げてサービス産業にも使える

平井たくや氏

安田 早速ですが、今回の支援事業の背景ときっかけからお話しください。


平井 すでに平成24年補正予算から「革新的ものづくり・商業・サービス開発支援事業」(通称=ものづくり補助金)が継続して行われています。商業・サービス業への支援も目的としていましたが、ハードルの高さがネックとなって、そのおよそ9割を製造業が占める結果になっています。そこで、サービス産業等に関連する企業経営者や個人事業者の経営力向上を目的に、平成28年度第2次補正予算において、ITシステムの導⼊等の費⽤に対する補助金を交付することになりました。これまでサービス産業にも使える補助事業を提案し続けてきましたが、ようやくそれが今回、実現したわけです。


安田 IT活用を支援する動きは大歓迎ですね。とくに、我々の顧問先である中小企業では、初期投資コストがネックとなって、なかなかIT導入が実現できない場合が多いので、ITシステムの導入に使える補助金が交付されることは大きなメリットがあります。


平井 全体で約100億円の予算措置を講じました。企業がITを導入すれば、生産性も上がるし経営力もアップする。決して革新的な事業が前提ではないので、その分、ハードルはかなり下がったのではないでしょうか。

総経費の2/3を補助、上限は100万円

安田 確かに使いやすそうですね。早速、補助金の概要を詳しく教えてください。


平井 ITシステム導入のための総額経費の3分の2が補助されます。補助金の上限額は100万円、下限は20万円。この金額ラインならニーズは多いと思いますね。対象は、飲食・宿泊・小売・医療・介護・保育・運輸等のサービス業全般ですが、補助金の交付には審査があります。つまり、補助金の対象となるITツールやソフトウェア等のサービスは事前認定が必要で、支援機関(アグリゲータ)を通じて申請を行います。


安田 IT導入費といっても、どんなものでもいいというわけではなく、その「アグリゲータ」が登録するサービス(ツールやソフトウェア)等を導入する事業であることが前提条件になっているんですね。


平井 はい、アグリゲータとは補助事業対象者にサービス等を提供するITベンダー等の取りまとめ役的な存在で、補助事業対象者が行う補助金交付申請等の代行・支援等を行う役目も担います。


安田 その、補助対象になりうるサービスとはどんなものでしょうか。


平井 そんなに難しく考えないでいただきたい。例えば、パッケージソフトウェアやクラウドサービス、これらを用いたソリューションや周辺機器も含まれます。タブレット端末型レジやPOSレジアプリ、マーケティング関連ツール、クレジット決済用端末など、幅広く想定しています。最近は、中小企業においてもFinTech(フィンテック)サービスの導入を検討する動きが活発していますが、そのためのツールやソフトウェアも補助金の対象になります。


安田 商品やサービスを、ある程度パッケージ化した製品として申請してもらうということですね。

ある程度限定したサービスが対象

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平井 確かにその通りです。ITベンダーの取りまとめ役として、IT事業者の連合体という組織が申請の受け皿となり、これから認定を受けたい製品やサービス情報の登録申請が始まる予定です。


安田 タブレットなどの一般汎用品は不可で、業務で必要なアプリケーションを使うために導入するタブレットならOKという感じですか。


平井 タブレットを活用したアプリケーションの利用について、しっかり明記して申請して頂く必要があります。ただ、それですべて申請が通るかどうかは現段階では未定です。当助成金は、平成28年12月末までには対象サービスの登録が行われる予定であることから、中小企業者に対する実質的な補助金募集は来年1月以降になる見込みで、平成29年3月末の年度末には交付金が支払われる段取りとなっています。


安田 凄くタイトなスケジュールですね。


平井 登録・依頼方法は、準備が整い次第決定しますので、ホームページ等の情報は注視して頂きたいですね。もちろん、先生方の事務所での活用もOKです。平成28年10月に開催されましたイベント「会計事務所博覧会2016」の特別講演で、出展企業の製品やサービスは、そのほとんどが補助金の対象になり得るというお話をさせていただきました。会場内の会計ソフトベンダー以外にも、パン屋、エステ、飲食、医療などのサービス業全般がこの補助金の対象となりますので、ぜひ、こうした情報を税理士さんからお客様に伝えていただきたい

導入コンサルほか、会計事務所での活用も

安田 確かに顧問先へのアドバイスとして、とても喜ばれる情報だと思います。一定の条件はあるにせよ、企業がIT関連で導入する費用の3分の2が補助されるわけですから、実質3分の1の費用負担で導入できる。我々税理士にとっては、税務会計の指導以外に、こうした助成金のコンサルティングも重要です。


平井 助成金関係の申請代行をビジネス展開されている例もお聞きします。税理士さんが中小企業のポータルになって、様々なサービスを提供できようになれば業務の幅が拡がり、それが新たなビジネスにもつながっていくと確信しています。


安田 それに関連して、マイナンバーへの対応が待ったなしの状態です。それこそ、マイナポータルが完成すれば、ゆくゆくは年末調整業務も必要なくなってくる。その変化を税理士自身も認識し、新たな対応に取り組まなければ時代に取り残されていきます。


平井 税理士さんだけでなく、既存の金融機関も、FinTech等の影響もあって、入・出金・送金・振り込み以外に融資面での変化も顕著です。新たな銀行モデルへの対応も求められて行くでしょう。今後もITの活用を支援する動きが加速化し、デジタル化とネットワークが引き起こした革命はとんでもないインパクトを与え続けていくに違いありません。


安田 税理士が作成する関与先の財務データを上手に活用することで、そのビックデータがそのまま与信に活かせる時代。我々の顧客である中小企業事業者にとって、IT活用は避けては通れませんので、新たな取組を行うことを検討されている企業に申請を呼びかけていきます。


平井 期限付きの補助金事業ですが、先生方の支援に期待致します。


安田 本日は有益なお話をありがとうございました。


 

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